2020/12/30 21:11

2020年もあと1日。

自由な移動が制限されるなか、懐かしい旅の想い出に浸る時。
ウンム・ムハンマドの描くラクダは私たちをシリア砂漠を誘ってくれます。




輝く太陽と、オアシスと、パルミラの廃墟。
列柱を吹き抜ける風の音は、沈黙したはずの古代の息吹。
突き抜けるような青い空が、パルミラ人の優雅な衣に映える。
バッグを眺めながら、時代を遡る旅は続きます。
しかし、同時に、私たちは気づきます。
ウンム・ムハンマドの針が、実は、廃墟を駆け抜け、懐かしいパルミラの町の喧騒を描きたがっていることに。
今は誰もいなくなった、あの町にいた人々の生活を描きたがっていることに。